思浮(読み)おもいうかべる

精選版 日本国語大辞典 「思浮」の意味・読み・例文・類語

おもい‐うか・べる おもひ‥【思浮】

〘他バ下一〙 おもひうか・ぶ 〘他バ下二〙 意識にのぼせる。思いつく。前に見聞したことなどを、ふと思い出す。また、想像する。おもいうかめる。
※白髪集(1563)「あふち咲外面の木陰露おちて五月雨晴る風わたる也、と良忠のよめるを思ひうかへ給ふべし」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「何か妙案を思ひ浮べたやうに、俄に顔色を和げ」

おもい‐うか・ぶ おもひ‥【思浮】

[1] 〘自バ五(四)〙 意識にのぼる。ある考えや、前に見聞したことなどが心に現われる。
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉六「想浮(オモヒウカ)んだまま感じたままを話出したのである」
[2] 〘他バ下二〙 ⇒おもいうかべる(思浮)

おもい‐うか・る おもひ‥【思浮】

〘自ラ下二〙 落ち着かない気持になる。心がそらになる。
源氏(1001‐14頃)真木柱年頃思うかれ給ふさま、聞きわたりても久しくなりぬるを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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