廻原古墳群(読み)めぐりはらこふんぐん

日本歴史地名大系 「廻原古墳群」の解説

廻原古墳群
めぐりはらこふんぐん

[現在地名]松江市朝酌町 廻原

松江低地東縁を開析する大井手おおいで川下流右岸の低丘陵(廻原丘陵)上に分布。丘陵上からは朝酌あさくみ川流域の平野が望まれ、付近には岩屋いわや古墳(石棺式石室)などがある。丘陵にはもと三〇基以上の古墳があったというが、ほとんどが破壊され、近年は六基が存在する。すべて径一〇メートル、高さ一・五メートルぐらいの小墳で、一号墳以外は板状の石が散見されることから、箱形の石棺ないし小石室を内部施設としていたとみられる。須恵器や鉄刀が出土したとの伝えもあるが、詳細は不明。採集された須恵器は六世紀中頃以降のもの。丘陵斜面にある一号墳は背面の丘陵をコの字状にカットしてつくった一辺約一〇メートルのいわゆる山寄せの方墳で、横口式石槨を備えた終末期古墳。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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