幾許く(読み)ココダク

デジタル大辞泉 「幾許く」の意味・読み・例文・類語

ここだ‐く【幾許く】

[副]ここだ」に同じ。
「相見ぬは幾久さにもあらなくに―あれは恋ひつつもあるか」〈・六六六〉

ここば‐く【幾許く】

[副]ここば」に同じ。
「ちかげも―もとめさせ侍るに」〈宇津保・忠こそ〉

こくば‐く【幾許く】

[副]ここばく」に同じ。
「―の上手どもにまされり」〈宇津保・吹上下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「幾許く」の意味・読み・例文・類語

ここば‐く【幾許く】

〘副〙 (副詞「ここば」に副詞語尾「く」の付いたもの) =ここば(幾許)
万葉(8C後)一七・三九九一「渚には あぢ群騒き 島廻(み)には 木末(こぬれ)花咲き 許己婆久(ココバク)も 見の清(さや)きか
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「かくてここばく男女、男も、妻具し給へる」

ここだ‐く【幾許く】

〘副〙 (副詞「ここだ」に副詞語尾「く」の付いたもの) 数量程度のはなはだしいことを示す。こんなにも多く。こんなにもはなはだしく。ここだ。
続日本紀‐天平宝字元年(757)七月三日・宣命「汝等を皇朝は、己己太久(ココダク)高く治め賜ふを、何を怨めしき所としてか然(し)かせむ」

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