布施神社(読み)ふせじんじや

日本歴史地名大系 「布施神社」の解説

布施神社
ふせじんじや

[現在地名]富村富西谷

富西谷の宮原とみにしだにのみやばらにあり、祭神は素戔嗚尊・櫛稲田媛命。旧郷社。「作陽誌」に記される伝承によれば、昔、藤宮王が美作国に封ぜられ白河しらが山に住したので、その地を宮住みやすみ谷というが、ある日、王が遊山中、暴雨にあい山峡に濁流があふれ王は溺死した。邑人は祠を建てその霊を祀った。これが布施社の起りで、永享年中(一四二九―四一)今の地に遷座したという。また富東谷・富西谷・富仲間とみなかまおおくすの五ヵ村の氏神で、同時に登美とみ(富美庄)の富、久田くた奥津おくつ(現奥津町)中谷なかだに(現鏡野町)才原さいばら(現上齋原村・奥津町)の総鎮守であるという。往古、九月九日久田・中谷奥津・才原の神輿一二体が富東谷村の講度神社に集まり、神軍祭という立会祭が行われたが、天文年中(一五三二―五五)ついに祭で兵刃を交えることとなり、多数の死傷者を出したので絶えたという。

富西谷村など五ヵ村の氏神でいつの頃からか神事は宮座により、各村輪番で執行されたと考えられる。「作陽誌」にもお田植祭のことがみえ、「四月五日為神田植、挿秧女二十人、其余関事者数十人、嘯歌営之」とあり、古くは早乙女が田植を行ったことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「布施神社」の解説

布施神社

(滋賀県東近江市)
湖国百選 社/寺編指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android