川関遺跡(読み)かわせきいせき

日本歴史地名大系 「川関遺跡」の解説

川関遺跡
かわせきいせき

[現在地名]那智勝浦町川関

那智川下流右岸の標高約四メートル前後の水田地帯に位置する平安時代後期から室町時代に営まれた集落跡。那智山への入口部という交通の要衝地にあたり、藤倉城の東に隣接する。平成一一・一二年(一九九九・二〇〇〇)に道路建設に伴う大規模な発掘調査が実施され、多数の遺構遺物が検出された。

検出したおもな遺構は、平安時代から近世初頭にかけての掘立柱建物八二棟、井戸一七基、溜桝一基、墓一基、堀・溝・土坑・柱穴などである。ほか土器を使用した祭祀跡と考えられる溝・鋳造土坑、那智川への通路を確認している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android