山王鳥居(読み)サンノウトリイ

デジタル大辞泉 「山王鳥居」の意味・読み・例文・類語

さんのう‐とりい〔サンワウとりゐ〕【山王鳥居】

鳥居形式の一。明神鳥居笠木かさぎの上の中央棟柱むなばしらを立て、木材合掌形に組み渡し、その頂上烏頭からすがしらという反りのある木を置いたもの。日吉ひよし大社の鳥居に始まるという。合掌鳥居総合鳥居

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精選版 日本国語大辞典 「山王鳥居」の意味・読み・例文・類語

さんのう‐とりい サンワウとりゐ【山王鳥居】

〘名〙 鳥居の形式の一つ笠木(かさぎ)の上に、木材を山形に交差させた合掌(がっしょう)を置いたもの。滋賀県大津市坂本の日吉大社の鳥居の形式をもととし、山王権現関係の神社に用いられる。合掌鳥居。総合鳥居。〔匠明(1608‐10)〕

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世界大百科事典(旧版)内の山王鳥居の言及

【鳥居】より

…また,稲荷鳥居には台輪があるところがちがう。山王(日吉)鳥居には笠木の上に合掌形の破風がついている。(5)両部鳥居は神仏習合の色が濃い。…

【日吉大社】より

…日吉造は正面3間,側間2間の母屋(もや)の正面と両側面の3方に庇を付加した形で,母屋の2面に庇をもつ形式(厳島神社など),四面庇の形式(北野天満宮,八坂神社など)に発展する中途の段階の形を固定化したものと考えられ,その起源は天台宗の僧相応(831‐918)が887年(仁和3)に東本宮を造立し,890年(寛平2)に西本宮を同じ形に改造したときにさかのぼる。また上部に山形をつけた山王鳥居は,他の社にみられない特異なものである。【宮沢 智士】。…

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