居竦(読み)いすくまる

精選版 日本国語大辞典 「居竦」の意味・読み・例文・類語

い‐すくま・る ゐ‥【居竦】

〘自ラ五(四)〙 (「いずくまる」とも) 恐ろしさ、寒さなどのために、すわったまま動けなくなる。また、じっとすわったまま動かないでいる。いすくむ。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一一(1761)桜一「のけて置く・一見の僧居すくまり」
※門三味線(1895)〈斎藤緑雨一二「お詫びも申せお礼も申せと母の睨(ね)めつくるに、しょんぼりと居縮(ヰズク)まる」

い‐すく・む ゐ‥【居竦】

〘自マ四〙 =いすくまる(居竦)
※栄花(1028‐92頃)若ばえ「女房達ゐすくみて、たつ心地いと侘し」
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉後「お玉は声も身も震はして蚊帳の隅に居縮(ヰスク)んだ」

い‐ずくみ ゐ‥【居竦】

〘名〙 すわったまま体がすくんで動けなくなること。誓言に用い、もし、この語が偽りであったならば神仏冥罰(みょうばつ)を蒙り、すわったまま動けなくなってもよいの意。
※浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中「かふいへば忠兵衛をにくみそねむやうなれど、ゐずくみぞあの男が身のなるはてがかはいひ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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