小浜温泉(読み)おばまおんせん

精選版 日本国語大辞典 「小浜温泉」の意味・読み・例文・類語

おばま‐おんせん をばまヲンセン【小浜温泉】

長崎県小浜町にある温泉泉質塩類泉

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本歴史地名大系 「小浜温泉」の解説

小浜温泉
おばまおんせん

[現在地名]小浜町北本町

雲仙うんぜん岳の西麓にある海浜温泉。一五七二年(元亀三年)有馬義貞オバマの温泉で大村純忠に会い、伊佐早いさはやの西郷純尭が純忠を暗殺する計画があることを打明けている。一五九一年(天正一九年)加藤清正の主立った武将三人がオバマの温泉に入っている(フロイス「日本史」)。慶長一九年(一六一四)本多氏・島田氏が三河国から移住、宿泊用の長屋を造って湯小屋を開いたのが始まりともいわれ、慶長年間に本多氏が浴場を開いたという湯太夫跡が残される。元和年間(一六一五―二四)から寛永年間(一六二四―四四)にかけて島原城主松倉重政もたびたび入湯に訪れ、湯壺の一つ豊後湯はその受領名にちなむ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小浜温泉」の意味・わかりやすい解説

小浜温泉
おばまおんせん

長崎県雲仙市(うんぜんし)小浜町地区にある温泉。橘湾(たちばなわん)に面してわく温泉で、海水浴・避暑・避寒客で年中にぎわい、設備のよい旅館が軒を連ねている。国民保養温泉地。温泉は古くから利用され、とくに寛永(かんえい)年間(1624~1644)明(みん)人の医師陳明徳(ちんめいとく)によってその効能が各地に伝わったという。大正時代までは、浜辺に自然湧出(ゆうしゅつ)する温泉のほか、井戸による温泉のくみ上げが行われたが、昭和時代に入って、ボーリングによる自噴泉を利用するに至った。第二次世界大戦後、泉熱利用による製塩が盛んとなり、温泉の枯渇が問題となったが、1955年(昭和30)以後、外塩に押されて製塩業は廃絶。現在では浴用を主とする。高熱温泉として知られ、泉質は塩化物泉。長崎、諫早(いさはや)からバスが通じる。

[石井泰義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小浜温泉」の意味・わかりやすい解説

小浜温泉
おばまおんせん

長崎県東部雲仙市南西にある温泉。島原半島西岸にあり,橘湾に面する。泉質は食塩泉泉温は 88~115℃で,湯量は非常に多い。湯気が噴出する光景が見られ,湯の町の印象を強めている。海岸沿いに旅館が続き,東部に雲仙岳を控え,四季を通じて観光客でにぎわう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「小浜温泉」の解説

小浜温泉

長崎県雲仙市、島原半島の西海岸、橘湾に面する温泉。熱量、温度ともに日本有数を誇る。雲仙温泉とともに国民保養温泉地に指定。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報