守文(読み)シュブン

デジタル大辞泉 「守文」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ぶん【守文】

君主が、始祖の残した法律制度を守って国を治めること。
天下を覆さん事も―の道も叶ふまじき程を」〈太平記三五

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精選版 日本国語大辞典 「守文」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ぶん【守文】

〘名〙
① (始祖の君主は武をもって国を興し、継承の君主は文を守って国を治めるという意から) 先祖遺業を継承して国を治め守ること。君主が先祖の残した制度・法則を守って、武力によらないで国を治めること。
玉葉‐承安五年(1175)九月一〇日「以国家神器継体守文之儀
※太平記(14C後)三五「天下を覆へさん事も守文(シュブン)の道も叶まじき程ぞ」 〔史記‐外戚世家〕
② 昔の学問文芸を継承し守ること。〔後漢書‐鄭玄伝論〕

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普及版 字通 「守文」の読み・字形・画数・意味

【守文】しゆぶん

創業に対して守成をいう。〔唐書、房玄齢伝〕太宗)嘗(かつ)て問ふ、創業守、孰(いづ)れかきと。玄齡曰く、~創業則ちしと。魏曰く、~則ち守しと爲すと。曰く、~創業の易からざるはけり。守きは、方(まさ)に等と之れを愼(つつし)むべしと。

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