守山城跡
もりやまじようあと
[現在地名]高岡市東海老坂
小矢部川左岸にそびえる二上山の支峰、城山の山上（二五八・九メートル、比高二五〇メートル）に築かれた城で、山上からの眺望は優れ、氷見市や射水平野一帯を見渡すことができる。松倉城（現魚津市）や増山城（現砺波市）と並び、越中三大山城の一つとして知られる。城の麓を流れる小矢部川は、古くより水運の便で知られ、同川左岸の道も古代以来の主要道で、これらの水陸交通を押える位置に築かれている。城山は古くは獅子ヶ面とも師子頭ともよばれた。城の創築は南北朝期にさかのぼる。観応三年（一三五二）九月日の得田素章代章房軍忠状（遺編類纂所収得田文書）によると、桃井氏を討伐するため氷見地域へ進攻した能登吉見勢が、同年六月木谷・三角山（現氷見市）や、師子頭などの城を攻めている。
守山城跡
もりやまじようあと
[現在地名]吾妻町古城名
戦国期よりみえる城館の跡。当初、守山氏が在城したと伝え、永禄六年（一五六三）守山宮内は千々石氏・田口氏らとともに有馬氏に反旗を翻して伊佐早の西郷氏に味方、当城に籠城したが、討死したという。龍造寺氏の勢力拡大を阻止するため島津氏が島原半島に出兵、天正一二年（一五八四）三月二四日に龍造寺隆信が討死したことで大勢が決するが、島津義久の家老上井覚兼は四月三日に島津忠長・伊集院忠棟とともに船から「神代・井福・森山」を偵察、沿岸の小村は足軽に船で漕ぎ付かせて焼かせている。
守山城跡
もりやまじようあと
[現在地名]守山区守山
城跡は矢田川近くの宝勝寺一帯の小高い丘で、城山とよばれている。平山城。堀の一部を残すが、往昔は四方に堀をめぐらし、東西三二間・南北二八間あったという（府志）。「雑志」には城跡を「惣堀」とよぶと記されている。大永元年（一五二一）今川氏親が那古野城を築いた頃に、それに対抗して築城されたといわれているが定かではない。大永から天文（一五三二―五五）にかけては松平信定が在城した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
