学文路(読み)かむろ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「学文路」の意味・わかりやすい解説

学文路
かむろ

和歌山県北東部、橋本市の一地区。旧学文路村。古くは禿(かむろ)と書いた。紀ノ川南岸に臨み、また高野山参詣(こうやさんさんけい)路の不動坂道の上り口にあたり、説教浄瑠璃(じょうるり)で知られる石童丸(いしどうまる)にちなむ苅萱堂(かるかやどう)や、謡曲『高野物狂(ものぐるい)』にちなむ石がある。国道370号が通じ、南海電鉄高野線の学文路駅がある。この駅の入場券受験お守りとして人気になっている。

[小池洋一]

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百科事典マイペディア 「学文路」の意味・わかりやすい解説

学文路【かむろ】

和歌山県橋本市,紀ノ川南岸の一地区。かつて禿とも書いた。高野街道京口に当たり,北岸の橋本からの渡津として高野山参拝者の往来でにぎわった。現在南海電鉄高野線が通じる。

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世界大百科事典(旧版)内の学文路の言及

【橋本[市]】より

…紀州藩は代官所や船改番所を置き,塩市も保護し,藩内で生産された塩はすべて橋本を経由して搬出されていた。神野々(このの)廃寺,古佐田廃寺など白鳳期の寺院跡があり,高野街道沿いの学文路(かむろ)は謡曲《高野物狂》,説経《苅萱》にまつわる伝説の地。大阪から紀見峠を越える高野街道は,紀見トンネルの開通で国道170号線となり,また大和街道も国道24号線として整備され,JR和歌山線,南海高野線も走り,現在も交通の要衝である。…

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