嬬恋(読み)ツマゴイ

デジタル大辞泉 「嬬恋」の意味・読み・例文・類語

つまごい〔つまごひ〕【嬬恋】

群馬県吾妻あがつま郡の地名浅間山白根山などの山裾に位置し、高原野菜栽培が盛ん。鹿沢かざわ温泉万座まんざ温泉がある。名は、日本武尊やまとたけるのみこと弟橘媛おとたちばなひめをしのんだという故事による。

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精選版 日本国語大辞典 「嬬恋」の意味・読み・例文・類語

つまごい つまごひ【嬬恋】

(日本武尊碓氷峠で妻の弟橘媛(おとたちばなひめ)をしのび「吾嬬(あずま)はや」と三嘆した故事によると伝えられる) 群馬県の西端の地名。浅間山・白根山・四阿(あずまや)山などに囲まれた高原にあり、キャベツ・ジャガイモを栽培。

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改訂新版 世界大百科事典 「嬬恋」の意味・わかりやすい解説

嬬恋[村] (つまごい)

群馬県北西端,吾妻(あがつま)郡の村。人口1万0183(2010)。吾妻川最上流域を占め,長野県境沿いに白根山,四阿(あずまや)山,浅間山など標高2000m級の山々が連なる。村域の大部分林野で,おもな集落は吾妻川沿いにある。六里ヶ原と呼ばれた浅間山北麓の原野では第2次大戦後,大規模な開拓が行われ,1960年代にキャベツ,ハクサイなどの高冷地栽培が急増し,現在は全国有数のキャベツ産地となっている。農林水産省嬬恋馬鈴薯原々種農場(現,独立行政法人の種苗管理センター嬬恋農場)では種ジャガイモを生産している。西部は上信越高原国立公園に含まれ,万座鹿沢(かざわ),新鹿沢などの温泉があり,スキー場,浅間山溶岩原(鬼押出)など観光資源も豊かである。六里ヶ原,浅間牧場付近は別荘地として開発された。小串,吾妻,石津の硫黄鉱山があったが,1971年に閉山した。吾妻川沿いに,役場のある大前までJR吾妻線が通じる。
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