奥山の（読み）オクヤマノ

デジタル大辞泉

おくやま‐の【奥山の】

［枕］奥山に生える意から「まき」「たつき」にかかる。
「―真木の板戸を」〈万・三四六七〉
「―たつきも知らぬ」〈金槐集〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

おくやま‐の【奥山の】

枕

① 奥山に生えているところから、「真木(まき)」「立木(たつき)」にかかる。

※万葉（８Ｃ後）一四・三四六七「於久夜麻能(オクヤマノ)まきの板戸をとどと押(し)てわが開かむに入り来て寝(な)さね」

② 山の深いところから「深き」にかかる。

※古今（905‐914）恋一・五三五「とぶ鳥の声もきこえぬおく山のふかき心を人は知らなん〈よみ人しらず〉」

出典　精選版 日本国語大辞典