天神ヶ丘遺跡(読み)てんじんがおかいせき

日本歴史地名大系 「天神ヶ丘遺跡」の解説

天神ヶ丘遺跡
てんじんがおかいせき

[現在地名]大迫町大迫

たけ川右岸の河岸段丘上の南面した標高約一九〇メートルの緩斜面にあり、昭和二三年(一九四八)大迫中学校校庭造成時に大量の縄文土器が出土して注目された。同四六年県立大迫高等学校新築を機会に発掘された。遺跡の時期は縄文時代前期末葉から中期中葉である。住居跡一棟・フラスコピット三基が調査されたが、工事中に表面から観察できたフラスコピットと思われる遺構は一六〇基を超えており、その略測図から数棟の住居跡と数基の落し穴状遺構も存在することがうかがえる。竪穴住居跡壁面が不明だが、床面に黄褐色粘土層が五センチほど張られ、円形状に柱穴が確認され、床面上四ヵ所から焼土が検出された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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