大川野村(読み)おおかわのむら

日本歴史地名大系 「大川野村」の解説

大川野村
おおかわのむら

[現在地名]伊万里市大川町おおかわちよう大川野

大川野盆地の中央部を占め、南東には円頂丘のまゆ(五一八メートル)がそびえ、北部は盆地の中に標高七一メートルのドーム状の丘があり、そこが小字のくま伏熊ふしぐまである。その南は八幡はちまん岳から流下する井出口いでぐち川が松浦川に合流。これに沿って南北方向に唐津往還が通ずる。この西が川西かわにし村である。

康和四年(一一〇二)八月二九日の肥前国宇野御厨検校源久譲状案(南北朝期の写、石志文書)

<資料は省略されています>

とあり、同年九月二三日の肥前国源久処分状案(同文書)には「船山 四至東限大川野道貴志多気西限八田津越道」とあって、いずれも「大(川)野道」と記す。源久は松浦党の党祖とされる。

慶長絵図には現大川町の区域に大川野村と子招村が記入され、後者には「大川野内」と添書きしてあるから、全域が大川野村である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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