大井川町(読み)おおいがわちよう

日本歴史地名大系 「大井川町」の解説

大井川町
おおいがわちよう

面積:二四・五四平方キロ

大井川と天正の瀬替え以前の大井川古流との間に位置し、大井川扇状地の扇央部・扇端部と沿岸砂礫堤からなる。北は焼津市・藤枝市、西は島田市、南は大井川を境に榛原はいばら吉田よしだ町、東は駿河湾に面する。国道一五〇号が北東から南西に貫通し、北部で県道島田―大井川線と交差する。当町北東部の藤守ふじもり遺跡で縄文時代晩期の土器片が採集されている。航空自衛隊静浜しずはま基地内遺跡の確認調査では現地表下約一・八メートルの粘土層から弥生時代後期の土器片が発見された。その上に約一・四メートルの砂礫層と砂層の厚い堆積があり、長期間氾濫原となっていたことを示している。砂層の上面には遺物包含層や遺構面が存在し、他地点の同一層位からは古墳時代後期の須恵器土師器のほか、古墳と考えられる遺構も発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報