売豆紀神社(読み)めつきじんじや

日本歴史地名大系 「売豆紀神社」の解説

売豆紀神社
めつきじんじや

[現在地名]松江市雑賀町

雑賀さいか町南東端の丘上に鎮座する。主祭神は下照比売命。旧県社。「出雲国風土記」の意宇おう売豆貴めつき社、「延喜式」神名帳の売豆紀ひめつき神社に比定される。下照比売命は大国主命の子と伝えられ、和歌の祖神であるとともに、安産の守護神、悪疫流行に霊験のある神として崇敬されている。「三代実録」貞観七年(八六五)一〇月九日条によると、従六位上の出雲国女月神が従五位下に叙せられ、同一三年一一月一〇日条では従五位上の同神が正五位下に叙せられており、女月神は当社の神をさすと思われる。「出雲国風土記鈔」には山代やましろ中津田なかつだ村にあったと記されるが、かつては西津田村にあり、寛文七年(一六六七)現在地に移されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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