郷社(読み)ゴウシャ

デジタル大辞泉 「郷社」の意味・読み・例文・類語

ごう‐しゃ〔ガウ‐〕【郷社】

もと神社社格の一。府県社の下、村社の上に位置した。

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精選版 日本国語大辞典 「郷社」の意味・読み・例文・類語

ごう‐しゃ ガウ‥【郷社】

〘名〙 もと、神社社格の一つ県社の下、村社の上に位する神社。郷村産土神(うぶすながみ)をまつる社。
太政官達‐明治四年(1871)七月四日「郷社は凡戸籍一区に一社定額とす」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「郷社」の意味・わかりやすい解説

郷社
ごうしゃ

神社の旧社格の一つ。1871年(明治4)太政官(だじょうかん)布告により社格制度が新たに定められた際、官社以外の神社を諸社といい、府社藩社(はんしゃ)(廃藩後は府県社と改称)、県社、郷社、村社が定められた。郷社は府県社に次ぐ郷邑(きょうゆう)の産土神(うぶすながみ)で、村社よりも崇敬範囲が広く、一地方にわたって崇敬される中心的神社をあてた。

[岡田荘司]

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世界大百科事典(旧版)内の郷社の言及

【府県社】より

…府社,県社のこと。同年5月,政府は太政官布告で,官社以下定額,神官職制,神社規則を制したなかで,官社以外を諸社とし,それを府社,藩社,県社,郷社に区別したが,同年7月廃藩後,藩社は県社とし,また同年郷社の下に村社,無格社をおいた。よって官社すなわち官国幣社に対して,諸社いわゆる民社の中では最上級の社格で,地方官の所管に属し,職員として祠官,祠掌がおかれ,1894年以後社司,社掌と改められた。…

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