普及版 字通 「壅(漢字)」の読み・字形・画数・意味
壅
16画
(異体字)
21画
[字訓] ふさぐ・さえぎる・おおう
[字形] 形声
声符は雍(よう)。雍の初文はおそらく。渡り鳥が飛来する池の中央に祠堂を作って祖霊を祀るところを、辟(へきよう)という。は巛(せん)(川)と(きゆう)(宮室の象)と隹(とり)(鳥)との会意字。水流が壅(ふさ)がれてできた沼沢を中心に辟が作られるので、水流の壅塞することを壅という。それで壅遏(ようあつ)の意があり、〔穀梁伝、成五年〕に、「梁山れ、河を壅遏(ようあつ)して三日れず」という。
[訓義]
1. ふさぐ、さえぎる。
2. へだてる、おおう、とどまる。
3. くま。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕壅 フサグ・トドム・トドコホル・ウヅム・ナツマシ・セク・カクス・ハルカニ 〔字鏡集〕壅 セク・サク・フサグ・ウヅム・トドム・ヘダツ・サハル・トドコホル・カクス・ナツマシ・ハルカニ
[語系]
壅・雍・・廱・擁・iongは同声。(よう)は池水をめぐらした神殿の象で、その神殿を辟(璧)という。に壅塞の意があり、邑・の声の字に、その義を承けるものが多い。鼻づまりを癰iongといい、その字を鼻と声でしるすことがある。
[熟語]
壅遏▶・壅閼▶・壅囲▶・壅礙▶・壅隔▶・壅格▶・壅御▶・壅禦▶・壅腫▶・壅人▶・壅水▶・壅積▶・壅絶▶・壅沮▶・壅塞▶・壅滞▶・壅漲▶・壅▶・壅否▶・壅▶・壅防▶・壅離▶
[下接語]
淹壅・開壅・決壅・培壅・壅・防壅・埋壅・流壅
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報