坪井遺跡(読み)つぼいいせき

日本歴史地名大系 「坪井遺跡」の解説

坪井遺跡
つぼいいせき

[現在地名]高山村坪井

荒れ川で知られるまつ川の一支流、稲沢いなざわ川の形成した扇状地左岸にある坪井・横道よこみち両集落の中間にある。標高約五九五メートル。背後三方を山に囲まれ、西方善光寺平ぜんこうじだいらを望む良好な立地条件をもつ。

昭和二三年(一九四八)、四三年の二回調査され、縄文中期末の敷石住居跡一、同後期前半の石組遺構一が検出された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の坪井遺跡の言及

【地名】より


[考古学と地名研究]
 地名が出土資料と同等の史料的性格をもつことは容易に理解される。たとえば橿原市常盤町の坪井遺跡は宝亀8年(777)の大和国佐位荘券には〈十市郡路東廿三条二,耳成里 卅五画工(えだくみ)田一町〉とあるが,付近に〈枝組(えだくみ)〉,〈妻田組〉(爪工(つまでくみ)),〈土田組〉(土工(つちたくみ))など古代職業集団の小字が残っている。さらに1983年,同遺跡から水鳥,貫頭衣人物,大型舟をへら描きした線刻土器や木製短甲などが検出され,付近に形象埴輪の窯跡が分布し,健土安(たけはにやす)神社が鎮座しているのである。…

※「坪井遺跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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