坂枕(読み)サカマクラ

デジタル大辞泉 「坂枕」の意味・読み・例文・類語

さか‐まくら【坂枕】

践祚せんそ大嘗祭だいじょうさい新嘗祭しんじょうさい神今食じんこんじきなどの祭礼のとき、こもで作り、神に奉納した枕。頭をのせる部分が斜めになっている。

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精選版 日本国語大辞典 「坂枕」の意味・読み・例文・類語

さか‐まくら【坂枕】

〘名〙 (頭をのせる部分が首の方に斜めに傾いて坂のようになっているところから) 薦(こも)製の祭礼用の神枕。践祚(せんそ)大嘗(だいじょう)祭、神嘗(かんなめ)祭、神今食(じんこんじき)などの祭礼のときに神座(かみくら)八重畳(やえだたみ)に敷いた枕。
儀式(872)三「掃部寮以白端御畳席上、以坂枕畳上

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世界大百科事典(旧版)内の坂枕の言及

【枕】より

… 薦枕系は最初は篠,菅,稲,蔓などをただ束ねただけであったようだが,やがてこれらの草をこもに編んで巻いたり,巻いた中にさらに草を詰めたりするようになった。大嘗祭に使う坂枕(さかまくら)もこの一種で,長さ尺5寸,幅3尺,一方を高く坂のようにしたこもを寝床の下にあてがう。こもを巻いた中に草を詰める形式は,アイヌのエニヌイペというがま草の枕があり,薦枕の古い姿がうかがわれる。…

※「坂枕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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