四つ塚古墳群(読み)よつづかこふんぐん

日本歴史地名大系 「四つ塚古墳群」の解説

四つ塚古墳群
よつづかこふんぐん

[現在地名]八束村上長田

国指定史跡。蒜山ひるぜん原の新期扇状地の末端にある古墳群で、名称はなだらかに起伏する平原高みに位置する四基の古墳から付けられているが、古墳群は一六基の円墳から構成されている。径約二四メートルの一号墳は六世紀前半の古墳で、横穴式石室が開口しており矛・鏃・馬具類・鋤・斧などの鉄器須恵器などの遺物が出土している。北方の高みにあり、径約一九メートルの一三号墳は発掘調査されて詳細が明らかにされている。それによると墳丘を取巻いて幅約六メートル内外の周湟があり、北東方向に先端の大きく開いた小さい前方部が設けられていた。墳端には壺形埴輪と円筒埴輪による埴輪列が設置されていたほか、北側のくびれ部付近から馬・鶏・人物などの形象埴輪が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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