和中散(読み)わちゅうさん

精選版 日本国語大辞典「和中散」の解説

わちゅう‐さん【和中散】

〘名〙 江戸時代、時候あたりや風邪などにきくとして諸国に流布した薬。枇杷葉(びわよう)・桂枝・辰砂・木香・甘草などを調合したもの。本家は近江国栗太郡梅木村(滋賀県栗東市六地蔵)で、江戸では大森に三軒、店を並べて売っていたと伝える。〔咄本・狂歌咄(1672)〕

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世界大百科事典内の和中散の言及

【定斎屋】より

…〈じょさい屋〉ともいい,〈是斎売(ぜさいうり)〉とも称された。《雍州府志(ようしゆうふし)》(1682)によると定斎薬は明(みん)の沈惟敬(しんいけい)が豊臣秀吉に霊薬の処方を献じ,秀吉からそれを賜った大坂の薬商定斎なる者がつくりはじめたといい,同書が書かれた当時すでに近江の梅木(うめのき)(現,滋賀県栗太郡栗東町)の名物になっており,〈定斎和中散(わちゆうさん)〉〈是斎和中散〉と称して数軒の家がこれを商っていた。和中散にはいろいろの種類があり,これはその一種であったらしい。…

※「和中散」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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