后の宮(読み)キサイノミヤ

デジタル大辞泉 「后の宮」の意味・読み・例文・類語

きさい‐の‐みや【后の宮】

きさきのみや1」に同じ。
二条の―にて白き大袿おほうちきを賜はりて」〈後撰・春上・詞書
きさきのみや2」に同じ。
「―、悩ましげにおはしますとて」〈宿木

きさき‐の‐みや【后の宮】

皇后の住居。また、その宮殿きさいのみや。
「―に宴し給ふ」〈北野本天武紀〉
皇后中宮敬称。きさいのみや。
「―、日頃ただにもおはしまさぬを」〈栄花・月の宴〉

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精選版 日本国語大辞典 「后の宮」の意味・読み・例文・類語

きさい【后】 の 宮(みや)

(「きさき(后)のみや(宮)」の変化した語)
※後撰(951‐953頃)春上・一・詞書「正月一日二条のきさいの宮にてしろきおほうちきを給はりて」
古今(905‐914)賀・三五一・詞書「貞保のみこの、きさいの宮の五十の賀たてまつりける御屏風に」

きさき【后】 の 宮(みや)

① 皇后の住居。また、その宮殿。きさいのみや。
書紀(720)朱鳥元年正月(北野本訓)「後宮(キサキノミヤ)に宴したまふ」
② 皇后、中宮の敬称。きさいのみや。
源氏(1001‐14頃)玉鬘「かのきさきの宮をば、知りきこえず」

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