印鑰神社跡(読み)いんやくじんじやあと

日本歴史地名大系 「印鑰神社跡」の解説

印鑰神社跡
いんやくじんじやあと

[現在地名]厳原町今屋敷 国府平

清水しみず山の南麓の国府平こうびらに鎮座していた。対馬国府の所在地で、諸国にみられるように国印と鑰(府庫の鍵)を安置していたものであろう。「続日本紀」天平一七年(七四五)八月四日条に大宰府管内の諸司に印(印鑰)一二面を給付したとあり、これは九国三島をさすもので、対馬島司も含まれる。印鑰を祭祀とした年代は未詳ながら、建暦二年(一二一二)の対馬島留守所下文(下津八幡宮文書)に「印役之神事」とみえるので、これ以前に社頭が整備されていたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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