卯(漢字)

普及版 字通 「卯(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 5画

[字音] ボウバウ
[字訓] さく・ころす・う

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
牲肉を両分する形。卜辞に、祭祀に犠牲を割く意に用いており、劉殺の意。〔説文〕十四下に「(おほ)ふなり」と同声の字を以て訓するが、その義の用例はない。卜辞に「乙(そいつ)に羌(きやう)(外族の名)十(有)五を侑(すす)め、(ひつじ)を卯(ころ)し、一牛を侑めんか」のようにいい、卯は牲肉を両分した形。十二支の名として「う()」に用いる。

[訓義]
1. さく、牲肉をさく、肉を両分する。
2. ころす。
3. 十二支の、う。
4. 茂と通じ、しげる。
5. ほぞあな。

[古辞書の訓]
名義抄〕卯 ウ 〔字鏡集〕卯 ハジメ・ウ

[語系]
卯meuはpeu、)・(茂)・楙muと声近く、茂盛の意がある。(冒)mu、mongもその系統の語である。

[熟語]
卯飲卯雲卯眼卯金卯君卯羹卯冊卯時卯酒卯辰卯晨卯睡卯生卯畜卯飯卯簿
[下接語]
剛卯・歳卯・辰卯

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報