割笄・裂笄(読み)さきこうがい

精選版 日本国語大辞典 「割笄・裂笄」の意味・読み・例文・類語

さき‐こうがい ‥かうがい【割笄・裂笄】

〘名〙
① 髪をかきあげるのに用いる笄の一種。本は一つで、中途から二つにわかれた婦人用と、箸のように二本からなる刀の鞘に差し添えるものがある。わりこうがい。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
② 江戸時代、京坂地方で流行した若い女の髪の結い方の一つ。前髪を笄で二つにわけて巻き、髢(かもじ)をそえて島田まげの前で巻きとめる。さきこうがいまげ。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)野崎村「一世一度の娘が曠(はれ)。定めて髪も美しう出来たであろ。裂笄(さきカウガイ)に結やったか」

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