前鰓類（読み）ゼンサイルイ

デジタル大辞泉

ぜんさい‐るい【前^×鰓類】

腹足綱前鰓亜綱の軟体動物の総称。サザエ・アワビ・オキナエビスガイなどの巻き貝で、えらが心臓より前にある。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぜんさい‐るい【前鰓類】

〘名〙 軟体動物腹足綱の一亜綱。殻は螺旋(らせん)状に巻き、鰓(えら)は常に心臓の前方にある。主として海産。オキナエビス、アワビ、サザエ、イモガイなど多くの種類を含む。〔生物学語彙（1884）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

日本大百科全書(ニッポニカ)

前鰓類
ぜんさいるい

軟体動物門腹足綱に属する一群（前鰓亜綱）Prosobranchiaをいう。螺旋(らせん)形の殻が発達していて、発生途中、体が180度ねじれるので、肛門(こうもん)、えらなどは前方を向いている。海産および淡水産巻き貝の大部分が前鰓類とみてよい。原始腹足目、中腹足目、新腹足目、異腹足目の四目からなる。

［奥谷喬司］

[参照項目] | 腹足類

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

世界大百科事典（旧版）内の前鰓類の言及

【腹足類】より

…　腹足類はさらに次の3亜綱に分けられる。(1)前鰓類（ぜんさいるい）Prosobranchia　もっとも基本的な体制の類で，多くは巻いた殻をもち，外套腔にえらをもつ(原始的な類は1対)。これが心臓より前方にある特徴から前鰓類という。…

※「前鰓類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」