精選版 日本国語大辞典 「切捨・斬捨」の意味・読み・例文・類語
きり‐す・てる【切捨・斬捨】
〘他タ下一〙 きりす・つ 〘他タ下二〙
① 切ってその部分を捨てる。切ってそのままにしておく。
※南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二「長きこと有らば割却(キリステ)、少くは則ち更に添へよ」
② 打ち捨てる。除き捨てる。
※宇治拾遺(1221頃)六「ここは法師になりなんと思て、弓、やなぐひ、たち、刀きりすてて、法師になりぬ」
③ 人を切って、そのままにうちすてておく。
※史記抄(1477)五「周詩にはかうこそあれと云者あらば、市の中で斬すてうぞ」
※失業保険法(1947)二〇条の二「通算対象期間に一箇月に満たない端数があるときは、これを切り捨てる」
きり‐すて【切捨・斬捨】
〘名〙
① 戦場などで、人を切り、そのままに打ち捨てておくこと。
※政基公旅引付‐永正元年(1504)七月一三日「隣郷・傍庄は悉放火、或生取、或切弃、濫吹凡雖過法」
※滑稽本・八笑人(1820‐49)二「いやはや以の外尾籠がましき狼ぜきに及び、すでに切捨(キリステ)にもなるべき所」
③ 物事を除き捨て、その部分を顧みないこと。
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