精選版 日本国語大辞典 「切上」の意味・読み・例文・類語
きり‐あげ【切上】
〘名〙
① 切りをつけること。一段落つけてやめにすること。
※専門教育裁縫全書(1925)〈東京女子専門学校・東京裁縫女子校編〉「大人襠無し袴〈略〉後裾には、切り上げを附けなくともよいのであるが」
きり‐あ・げる【切上】
〘他ガ下一〙 きりあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 一応そこで終わりにする。一段落をつける。
※殿村篠斎宛馬琴書簡‐文政五年(1822)閏一月一日「何分にも長き物にて、実は倦果候故、はやく切り上げ度存候へども」
② 計算で、求めようとする位未満の端数を取り去り、求めようとする位に一を加える。⇔切り捨てる。
③ 通貨の対外価値を高くする。「平価を切り上げる」「円を切り上げる」
きり‐あが・る【切上】
〘自ラ五(四)〙
① すっかり晴れあがる。
② 仕事が終わる。
③ 計算で、求めようとする位未満の端数が、求めようとする位に一として加わる。
④ 通貨の対外価値が高くなる。
きれ‐あが・る【切上】
〘自ラ五(四)〙
① 上の方へ切れる。また、目じりや額(ひたい)のはえぎわなどが上の方へあがっている。
※洒落本・後編風俗通(1775)六風「威風〈略〉腰細く小脵(こまた)切れ上り」
② 雲が切れ、空が晴れてくる。
※歌舞伎・夢結蝶鳥追(雪駄直)(1856)三幕「おお、西の方が切れ上って来た」
きり‐のぼ・る【切上】
〘自ラ四〙
① 敵を切って目的の方へ進んで行く。切って攻めのぼる。
※平家(13C前)一「いひつるものならば、殿上までもやがてきりのぼらむずる者にてある間」
② 敵を切って都の方へ進んで行く。
※玉塵抄(1563)一五「安祿山が天宝十四年めに〈略〉みやこゑきり上(ノぼっ)たぞ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報