デジタル大辞泉
「出居衆」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
でい‐しゅう でゐ‥【出居衆】
〘名〙 (「でいしゅ」とも)
① 出居に居る者。
※
吾妻鏡‐寛元三年(1245)正月二一日「今日、大納言家可
レ注
二進父祖代々奉公次第
一之旨、被
レ仰
二含広御出居衆
一云々」
② 江戸時代、出稼ぎのため町方へ出て、部屋を借りて独立の
生計を立てている者。多くは
日傭取(ひようとり)などを営んでいるが、
商家や
武家へ奉公する者をも含む。借家人と同様、
家主の支配下にあった。でいし。また、転じて、いそうろうのこともいう。
※
御触書寛保集成‐四〇・寛文六年(1666)一〇月「町中に人請に罷在候者之手前に、今程でい衆奉公人差置候はば、家主、五人組立合相改、今月中にでい衆壱人も不残払可申候」
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)五「彼の人宿のでいしゅになって、あけの日もも引きゃはんして出、
日暮れてかへる」
③ 江戸時代、営業の看板を借りて、
客席に出た賃の
歩合を自分のものにできた芸妓や芸人。自前の芸妓や芸人。でいし稼ぎ。でいし。
※
洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)二「出ゐしゅをかせぐ
女郎にて耳のねから枕だこのはげた大どしま也」
でい‐し でゐ‥【出居衆】
※洒落本・太平楽巻物(1782)「まんまと身のうへもちくづして、末はでいしのながれの身」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報