六律(読み)りくりつ

精選版 日本国語大辞典 「六律」の意味・読み・例文・類語

りく‐りつ【六律】

〘名〙 音楽十二律の中で、陽に属する六つの音。中国では黄鐘太簇姑洗・蕤賓・夷則・無射。日本では壱越・平調・下無・鳧鐘鸞鏡神仙六呂(りくりょ)
古今著聞集(1254)序「儻辨六律六呂之調」 〔書経‐益稷〕

ろく‐りつ【六律】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「六律」の読み・字形・画数・意味

【六律】りくりつ

十二律の陽声。陰声は六呂(りくりよ)。〔書、益稷〕予、六律五聲を聞きて治忽を在(あき)らかにし、以て五言を出せんと欲す。

字通「六」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の六律の言及

【秦】より

…ところが1975年に湖北省雲夢県睡虎地から統一秦直前の時期のものと推定される竹簡〈雲夢(うんぼう)秦簡〉が1000枚以上発見され,秦律の実態の一部が明らかとなった(睡虎地秦墓)。たとえば,これまで秦の法律は,商鞅が魏の李悝(りかい)が作った《法経》6編を基にして〈六律〉を作り,それが漢の〈九章律〉に吸収されたといわれてきたが,雲夢秦簡には二十数種の律名が明記されており,六律のほかに付加法としての律の存在を認めねばならなくなった。ただし秦律が戦国時代の諸国法,とくに魏の法律の影響を受けていることは,竹簡中に魏律が引用されていることから疑いない。…

※「六律」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」