先訴(読み)せんそ

精選版 日本国語大辞典 「先訴」の意味・読み・例文・類語

せん‐そ【先訴】

〘名〙 江戸時代、同時に二つ以上の訴が提起された場合、先に提出された訴のこと。同日同時刻の場合は、裁判所で先に訴状を受理したものをいう。一人被告に対し、公事(くじ)名を同じくする訴が、二人以上の原告から同時に提起された場合、または一定の訴訟当事者間において、同一趣旨の請求内容とする訴が双方より同時に提起された場合に、先・後の区別がなされた。
※法曹後鑑‐先訴之事(1760)(古事類苑・法律五三)「先訴有之候得ば、先訴落着次第可願出と申し渡、訴状返」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android