信濃国府跡(読み)しなのこくふあと

日本歴史地名大系 「信濃国府跡」の解説

信濃国府跡
しなのこくふあと

[現在地名]上田市大字古里小字東ノ手・西ノ手一帯

大化の改新(六四六)後置かれた信濃国府は、国分寺の存在等から初め小県ちいさがた郡に置かれていたが、その地点について、信濃の国造がいたと推定される生島足島いくしまたるしま神社(現上田市大字下之郷)付近であろうとする説、地名政所まんどころ堀の内ほりのうち等を残し、境内社に六所ろくしよ明神(かつて国司が奉祀した総社)のある科野しなの大宮社(現上田市常田ときだ二丁目)の東側一帯の現在の信州大学繊維学部付近の地域であろうとする説(小県郡史・上田市史)等が行われていたが、昭和四六年(一九七一)以降の条里的遺構調査に導かれて、神科台地上、野竹のだけ集落西方およそ二〇〇メートルの、小字東ノ手・西ノ手を中心とする六町四方であろうとの見解が示されるに至った。

この調査は、地名・微地形・堰筋・出土物・周辺の自然環境・交通路・遺構・伝承等による総合的なもので、推定理由として次のことを挙げている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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