微地形(読み)びちけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「微地形」の意味・わかりやすい解説

微地形
びちけい

5万分の1や2万5000分の1縮尺の地形図上には明瞭(めいりょう)に表現しにくいほど小規模で微細な起伏をもつ地形。形成環境や営力、構成物質などに対応して、さまざまな微地形がある。自然堤防、旧流路、ビーチ・カスプbeach cusp、ビーチ・ロックbeach rock、浜堤(ひんてい)、砂堆(さたい)、砂漣(されん)、風食凹地、構造土、階状土、トアtor、ピンゴpingo、ラピエlapies、山崩れ、などがある。小規模なものほどその形態とそれをつくる物質や営力との因果関係が明らかである。

[髙山茂美]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の微地形の言及

【地形】より


[地形の規模]
 地形の把握は観察や生活体験から得られるのが普通であるが,広く客観的にみるには各種縮尺の地形図,宇宙画像,空中写真等が必要となる。この場合同じ地形といっても,把握される規模の大小によって認識される内容が大きく異なり,地形規模により大・中・小・微地形に分けて考えられている。大陸移動説の論拠となったような,南アメリカ大陸東岸とアフリカ大陸西岸のそれぞれの海岸線の特徴から,両大陸の接着を想定し,その整合性を論ずるような場合は〈大地形〉を扱っていることになる。…

※「微地形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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