侮(漢字)

普及版 字通 「侮(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
人名用漢字 9画

[字音]
[字訓] あなどる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は(毎)(まい)。昏昧の意があり、毎々は昏々の意。〔説文〕八上に「(あなど)るなり」(段注本)、〔広雅、釈詁三〕に「輕んずるなり」とあり、軽侮の意。〔書、盤庚上〕に「汝、老の人をること無(なか)れ」など、古い用例がある。〔詩、小雅、常棣〕「兄弟牆(かき)に鬩(せめ)ぐも、外其の務(あなど)りを禦(ふせ)ぐ」の務は、声によって仮借した字。務の本字は金文に「(や)ましむ」という用例がある。

[訓義]
1. あなどる、かろんずる。
2. しのぐ、やぶる。
3. と通じ、やむ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 伊也志(いやし)、、阿奈止留(あなどる)、、志乃久(しのぐ) 〔名義抄 アナツル・カロム・オコル・シノフ 〔字鏡集〕 アナツル・アヤマチ・ウラム・オコル・ナル・カルム

[語系]
miua、・務miu、蔑miatは声近く、みな軽侮の意がある。蔑は媚蠱(びこ)をなす敵の巫女を殺す意。敵の呪力を無力にする呪儀をいう。

[熟語]
侮易侮獲・侮侮謔・侮劇侮狎侮忽・侮笑侮誚・侮辱侮娠侮折侮奪侮罵・侮薄・侮文侮蔑侮慢侮凌侮弄
[下接語]
威侮・外侮・欺侮・戯侮・倨侮・禦侮・誑侮・軽侮・狎侮・受侮・笑侮・賤侮・納侮・卑侮・慢侮・凌侮陵侮

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報