使込・遣込(読み)つかいこむ

精選版 日本国語大辞典 「使込・遣込」の意味・読み・例文・類語

つかい‐こ・む つかひ‥【使込・遣込】

〘他マ五(四)〙
自分のものでない金銭をかってに私用で使う。まかされた金銭をひそかに消費する。
滑稽本東海道中膝栗毛発端(1814)「親方の金をちっとばかりつかひこんだといふことだ」
② 予算以上に使ってしまう。予定以上の金銭を使う。
※浮世草子・万の文反古(1696)二「すこしも御座候金銀は此祝言事につかひ込(コミ)
器具などをぐあいよくなるまで使いならす。また、人を、慣れるまで長い間使う。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉六二「此我(おれ)に使ひ込(コマ)れいで、生月に来た甲斐があるか」

つかい‐こみ つかひ‥【使込・遣込】

〘名〙
① つかいこむこと。自分のものでない金銭をかってに私用で使うこと。
※歌舞伎・月梅薫朧夜(花井お梅)(1888)序幕「受取って遣ひ込みでもしたやうに、やかましく言はれますので」
② 予定の金額以上に使うこと。

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