佐井寺(読み)さいでら

日本歴史地名大系 「佐井寺」の解説

佐井寺
さいでら

[現在地名]吹田市佐井寺一丁目

佐為寺とも書かれ、山田さんでん寺とも号する。真言宗、山号碕井山、本尊十一面観音。寺伝によれば天武天皇六年(六七七)道昭の草創で、道薬・行基と相承、行基住持の天平七年(七三五)七堂伽藍と六〇余院が完成したという。道薬の当寺止住については、奈良県天理市岩屋いわや町出土の銀板墓誌銘に(表)「佐井寺僧 道薬師(下略)」、(裏)「和銅七年歳次甲寅二月廿六日命過」とみえる。また一説に行基開山といい(摂陽群談・摂津名所図会)、元禄五年(一六九二)の淀藩領寺社吟味帳写(奥田家文書)は「天平七乙亥年、行基菩薩当寺より三丁西之山ニ瑞光之現するを見て、土中より十一面観音赤栴檀御衣木之像を掘求め、仮ニ其所之松之下ニ安置し伽藍ニ可成地を見廻り、此処開基、右之観音を本尊ニ被成、七堂伽藍を御建立、号山田寺之由緒伝候、其比寺中ニ六坊御座候寺役相勤候」という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「佐井寺」の解説

佐井寺
(通称)
さいじ

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
さい寺の開帳
初演
元禄7(大坂・岩井半四郎座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報