伊賀国絵図(読み)いがのくにえず

日本歴史地名大系 「伊賀国絵図」の解説

伊賀国絵図
いがのくにえず

一七〇・四×一四七センチ

成立 寛永一五年頃 原図東大図書館

解説 郡境は紫色の線を用い、村高が何合まで記されているから、寛永一五、六年頃作製された寛永国絵図推定縮尺は一里六寸より小さい。道は朱線を用い、国境に達する道は上野城下からの距離と、牛馬の通行有無先方の村名を記す。村落は俵形で示し、本村の村高は記されるが、枝村は村名のみ。総国高一〇万石のうち、綾郡三万九四二〇・八一四石、山田郡一万六四七八・八七九石、阿我郡二万七四二六・三九五石、名張郡一万六六七三・九一二石。総村数は本村一八〇、枝村一二。総家数七千六〇軒のうち本百姓二千九一九、後家やもめ四千六一。

伊賀国絵図
いがのくにえず

一八七・八×一四四センチ

成立 元禄一三年七月 原図三重県立図書館

解説 縮尺が一里六寸より小さく、村高の記載がないから、元禄国絵図の控ではないと推定。郡境は黒線を用い、郡ごとに村落を色分けしている。道は朱線で、本道(大道)は太く、脇道(小道)は細く引き、本道のみに一里塚がある。大和・近江両国境については、隣村との距離、境目の呼び名・標示の有無などを詳細に記しているから、国境の確定に際して作製されたものであろう。総国高一〇万五四〇・〇〇二石、総村数二〇八。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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