縮尺(読み)しゅくしゃく

精選版 日本国語大辞典 「縮尺」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐しゃく【縮尺】

〘名〙
地図などの縮図上の長さと実際の長さとの比。また、縮図につけられているものさし。縮小比梯尺
時事新報‐明治四〇年(1907)一一月一四日「成績の主なるものを挙ぐれば、縮尺四十万分一予察地形図、同地質図を刊行し、地質の大要と鉱物分布の状態を示し」
② (━する) ちぢめて描くこと。縮写。特に製図で、実物より小さく描くこと。
遙拝隊長(1950)〈井伏鱒二〉「まるで何か運命を、瞬時の間に縮尺して見せてくれたやうなものである」

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デジタル大辞泉 「縮尺」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐しゃく【縮尺】

[名](スル)地図や設計図を、実物より縮めて描くこと。また、その縮小する場合の一定比率。ふつう、分子を1とする分数、またはの形で示す。「100分の1に縮尺した見取図」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「縮尺」の意味・わかりやすい解説

縮尺
しゅくしゃく

地表面の状態を地図に表す場合、実際の地上と比べて長さが縮小されている割合をいう。普通、分子を1とする分数の形、または比の形で示される。また、地図上には縮尺を示す距離目盛りの尺が表示されることも多い。縮尺を示す分数が大きいほど、すなわち分母の数が小さいほど縮尺が大きいという。縮尺には、500分の1程度から数千万分の1のものまである。

[五條英司]

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世界大百科事典(旧版)内の縮尺の言及

【地図】より

…地球表面の一部または全部を縮小して平面上に描き表したものが地図である。英語では陸の地図をマップmap,海や湖の地図をチャートchart,また狭い地域の大縮尺の地図(図面)をプランplanと区別して呼ぶが,日本では地図という用語が共通に使われている。もっとも地図という用語は明治初期以降の用語であって,江戸時代には絵図(えず)と呼ばれていた。…

※「縮尺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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