仲仙寺墳墓群(読み)ちゆうせんじふんぼぐん

日本歴史地名大系 「仲仙寺墳墓群」の解説

仲仙寺墳墓群
ちゆうせんじふんぼぐん

[現在地名]安来市西赤江町 深廻

安来平野西縁の低丘陵上に造られた弥生時代から古墳時代にかけての墳墓群。一八基以上の墳墓が三群に分れて分布していたが、神塚かみつか団地造成に際して大部分が破壊された。事前の調査は昭和四五年(一九七〇)に安来市教育委員会が、翌年は県教育委員会が実施した。その間、活発な保存運動が行われたが、一方で開発業者によって多くの古墳が未調査のまま破壊されるという不祥事も起こった。結局、弥生時代の四隅突出型墳丘墓二基のみが国の史跡に指定され、保存されている。調査された墳墓のうち、一号墳は箱形石棺をもつ円墳、二号墳は木棺直葬の方墳で、後者からは直刀および多数の鉄鏃が出土した。ともに古墳時代中期のものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android