仮初ながら(読み)かりそめながら

精選版 日本国語大辞典 「仮初ながら」の意味・読み・例文・類語

かりそめ【仮初】 ながら

① ほんの一時のことではあるが。仮のことではあるが。
※車屋本謡曲鉢木(1545頃)「かり初ながら値遇えん一樹の陰のやどりも、此よならぬ契りなり」
② ちょっとしたことではあるが。ふとしたことだが。
※謡曲・玉井(1516頃)「さても兄(このかみ)火闌降(ほのすそり)の命の釣り針を、かりそめながら海辺に釣りを垂れしに、かの釣り針を魚に取られぬ」
実質は十分そなえていないにしても。いやしくも。かりにも。
黄表紙・高漫斉行脚日記(1776)下「かりそめながら鎌倉殿のさむらひがそのありさま不埒至極」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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