井戸寺(読み)いどじ

日本歴史地名大系 「井戸寺」の解説

井戸寺
いどじ

[現在地名]徳島市国府町井戸

国府町井戸こくふちよういど地区の北部にある。瑠璃山と号し、真言宗善通寺派。本尊は七仏薬師如来四国霊場八十八ヵ所第一七番札所。御詠歌は「おもかげをうつしてみれは井土の水むすべはむねのあかやおちなん」。縁起によると天武天皇勅願によって白鳳二年に創建されたといい、その後に空海が四国巡錫の途次に立寄り、近辺の住民が水不足に困り果てていることを知って自らの錫杖を突立てると瞬時にして清水が湧き出たことから井戸寺と称したと伝えている。近世初期頃までは禅宗寺院であったといわれ、「阿波志」などには妙照みようしよう寺と記される。おそらく正式な寺名は妙照寺で、札所としては井戸寺、もしくは井土寺と称されたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「井戸寺」の解説

井戸寺

徳島県徳島市にある寺院。天武天皇が建立した勅願道場が起源と伝わる。真言宗善通寺派。山号は瑠璃山、院号真福院。本尊は七仏薬師如来。井戸を覗き込んで水面自分の姿が映れば無病息災という「面影の井戸」が有名。四国八十八ヶ所霊場第17番札所。

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