亀山遺跡(読み)かめやまいせき

日本歴史地名大系 「亀山遺跡」の解説

亀山遺跡
かめやまいせき

[現在地名]神辺町道上

中川なかがわにあるかめ(三七メートル)の頂上付近にある弥生前期―中期の遺跡(遺物包含層)。県指定史跡。この遺跡は江戸時代から関心がもたれ、「西備名区」に「岡山神社鎮坐の山なり、山のすがた克亀に似て頭尾四足の形容あり、土人は古城跡なりと云へども主名を伝えず、近き比古刀の類、又陶物等を掘出せし事あり、是より古城跡と云ふ」とみえる。

昭和三二年(一九五七)発掘調査が行われた。とくに注目されたのは、前期弥生式土器特色をもつ亀山I式土器文化層の上に、亀山II式土器(櫛目文土器)文化層のあることが確認され、弥生前期の土器から中期の土器への推移が明らかになったことである。

亀山遺跡
かめやまいせき

[現在地名]御坊市湯川町丸山

日高平野を一望する亀山(一二一メートル)に営まれた弥生時代中期・後期の高地性集落遺跡。大半は破壊されたようであるが、畿内第四・第五様式に属する壺・甕・高坏や、緑泥片岩製の石斧、柱状片刃石斧などが採集されている。東に延びた支尾根からは、有茎石鏃や貯蔵された状態の百数十点のサヌカイト片が出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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