九度山町(読み)クドヤマチョウ

デジタル大辞泉 「九度山町」の意味・読み・例文・類語

くどやま‐ちょう〔‐チヤウ〕【九度山町】

九度山

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日本歴史地名大系 「九度山町」の解説

九度山町
くどやまちよう

面積:四六・三〇平方キロ

伊都郡のほぼ中央部、高野山の北麓一帯を占める町で、北は紀ノ川を境に高野口こうやぐち町、西は雨引あまびき山から南に延びる尾根を境にかつらぎ町、東北から東にかけては橋本市、南は高野町に囲まれる。なお町域は高野町が南側中央部で深く北に入込んでいるため、東西に二分され、東側は山地丹生にう川とその支流域にわずかな集落が点在するにすぎない。

町の中心である九度山は、紀ノ川南岸で支流の丹生川が流れ込む付近に位置し、近世には高野山への荷揚げや、木材の集積地ともされた。現在もこの地が高野山登山道の起点とされ、不動谷ふどうだに川沿いには高野山有料道路が通り、さらには南海電鉄高野線も走る。しかし中世まではその西の慈尊院じそんいんに高野政所があり、高野山参詣の登山口とされるとともに、高野山経済の要として重要な位置を占めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「九度山町」の意味・わかりやすい解説

九度山〔町〕
くどやま

和歌山県北東部,紀ノ川の支流丹生川流域,高野山北麓にある町。1910年町制。1955年河根村合体。中心集落の九度山は丹生川と紀ノ川の合流点付近に位置し,古くから河港,高野山への登山口として栄えた。今日ではミカンカキ(柿)などの栽培とシール織物工業,製材業がある。高野山寺領の経済的中心地であった慈尊院女人禁制の高野山に対して女人結縁の寺で女人高野として知られ,弥勒仏坐像(国宝)を本尊とする。高野山町石は国指定史跡。真田信繁隠棲の地としても知られ,旧跡真田庵があり,毎年 5月に真田祭が行なわれる。町域の一部は高野山町石道玉川峡県立自然公園に属する。南海電気鉄道高野線,国道370号線が通じる。面積 44.15km2。人口 3856(2020)。

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