中村八大(読み)ナカムラハチダイ

デジタル大辞泉 「中村八大」の意味・読み・例文・類語

なかむら‐はちだい【中村八大】

[1931~1992]作曲家。中国青島チンタオの生まれ。ジャズピアニストから作曲家に転身。「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」「夢であいましょう」など、多くのヒット曲を生み出した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「中村八大」の意味・わかりやすい解説

中村八大
なかむらはちだい
(1931―1992)

作曲家。中国、青島(チンタオ)市生まれ。1955年(昭和30)早稲田(わせだ)大学文学部芸術科を卒業。小学3年からドイツ人音楽家にピアノを習う。大学在学中に渡辺晋(わたなべしん)と楽団シックス・ジョーズを結成し、ジャズピアニストとして天才とよばれた。1958年中村八大トリオを結成、1959年永六輔(えいろくすけ)の作詞と「八六コンビ」をつくり、『黒い花びら』の大ヒットを生み、第1回日本レコード大賞を受賞した。同コンビでは、1961年坂本九の歌う『上を向いて歩こう』が国内ばかりか海外60か国で『スキヤキ・ソング』としてヒットした。1960年NHKテレビ『夢で逢(あ)いましょう』の音楽監督、1962年『遠くへ行きたい』のヒット、1963年『こんにちは赤ちゃん』の大ヒットで日本レコード大賞、1966年ブラジル第1回国際ポピュラー音楽祭で最優秀管弦楽編曲賞受賞。ほかに『涙をこえて』『世界の国からこんにちは』など多数を作曲。平成4年6月10日没。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「中村八大」の意味・わかりやすい解説

中村八大【なかむらはちだい】

歌謡曲作曲家。ジャズ・ピアニストを経て作曲家に転身,作詞家永六輔〔1933-〕と組んで(〈八六コンビ〉),1959年水原弘《黒い花びら》が第1回レコード大賞を受賞。以後も永とのコンビで梓(あずさ)みちよ《こんにちは赤ちゃん》,坂本九《上を向いて歩こう》,ジェリー藤尾《遠くへ行きたい》など歌謡曲史に残る作品を多数発表。1980年代以降闘病生活が続き,1992年死去。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村八大」の解説

中村八大 なかむら-はちだい

1931-1992 昭和後期-平成時代の作曲家。
昭和6年1月20日中国青島(チンタオ)生まれ。早大在学中にジャズピアニストとしてデビュー,ジョージ川口,松本英彦,小野満とビッグ・フォーを結成。永六輔とくんだ「黒い花びら」が第1回レコード大賞を受賞。平成4年6月10日死去。61歳。早大中退。作品に「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」など。

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