不破八幡宮(読み)ふばはちまんぐう

日本歴史地名大系 「不破八幡宮」の解説

不破八幡宮
ふばはちまんぐう

[現在地名]中村市不破

四万十しまんと川左岸の小高い丘陵上にある。祭神応神天皇・神功皇后・玉依姫命。旧県社。創建年代は不詳だが、社伝では応仁二年(一四六八)応仁の乱を避けてこの地に下向した一条教房が、山城石清水いわしみず八幡宮を勧請して幡多はた庄の総鎮守としたものという。天正一七年(一五八九)の中村郷地検帳には不破八幡宮の社殿の記載はないが、「不破八幡」の神主の居屋敷(一反一六代)がみえ、「宮ノ下」「八幡ナミマツノ内桟敷所馬場懸テ」「八幡ノヲモテ古川」などの八幡宮周辺のホノギがみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「不破八幡宮」の意味・わかりやすい解説

不破八幡宮
ふばはちまんぐう

高知県四万十(しまんと)市不破に鎮座。応神(おうじん)天皇、神功(じんぐう)皇后、玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祀(まつ)る。1480年(文明12)大納言(だいなごん)一条房家(ふさいえ)が土佐国司として在国のとき、京都石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)を勧請(かんじょう)、同時に宇山村神護山太平寺境内の応神宮を分祀(ぶんし)し、幡多(はた)郡総鎮守としたことに始まると伝承以後、長宗我部(ちょうそがべ)、山内氏に保護されてきた地方名社。正八幡宮、広幡八幡宮(ひろはたはちまんぐう)と称し、明治初年現社名とする。明治の制で県社。本殿は国指定重要文化財。例祭10月10日、ほかに旧暦3月15日、同じく旧暦10月15日に「山川海(さんぜんかい)」と唱える特殊神事を伝承する。

[鎌田純一]

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デジタル大辞泉プラス 「不破八幡宮」の解説

不破八幡宮

高知県四万十市にある神社。1559年に建てられた本殿は国の重要文化財に指定されている。

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