上沼古墳(読み)かみぬまこふん

日本歴史地名大系 「上沼古墳」の解説

上沼古墳
かみぬまこふん

[現在地名]総社市秦 山崎

正木まさき山余脈の南端頂部にかつて存在した。墳形は不明であるが、立地したと伝わる所は平坦になった小さな尾根にすぎないという現状から推察して、方墳または円墳であった可能性が強い。出土遺物中に、京都府相楽そうらく山城やましろ町の椿井大塚山つばいおおつかやま古墳から出土した三角縁神獣鏡と同笵の天王・日月・獣文帯四神四獣鏡が含まれていたために注目されている。さらに径一三・三センチの平縁素縁の外区、その内に鋸歯文帯二重をみる別の鏡一面や、勾玉二個も出土。その一つは良質の硬玉製品で、白斑淡緑色を帯び長さ一・八センチ、厚さ〇・六センチ。典型的なC字形をなし、三条の線刻をもつ丁字頭を有する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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