一も二もない(読み)いちもにもない

精選版 日本国語大辞典 「一も二もない」の意味・読み・例文・類語

いち【一】 も 二(に)もない

① あれこれと、文句反対を言う事がない。とやかく言わない。議論余地がない。副詞的な用法では、「いやおうなしに」「すぐさま」とほぼ同意。〔諺苑(1797)〕
人情本・軒並娘八丈(1824)初「一も二もない詰る所は、お駒が心只一つ」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉五「一も二もなく同意して」
② 元も子もない。すべてがだめになる。
洒落本・通人三国師(1781)発端「主しのやうに一国にいっちゃア一(いチ)も二もねヱといふもんだが」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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