デジタル大辞泉
「ルル」の意味・読み・例文・類語
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ルル
オーストリアの作曲家アルバン・ベルクのドイツ語によるプロローグと全3幕のオペラ(1937)。原題《Lulu》。十二音音楽の代表的なオペラとして知られる。
ルル
第一三共ヘルスケアが販売するかぜ薬のブランド。「ルルアタックFX」「ルルアタックEX」「新ルルA錠」などがある。
ルル
中国、長春で開催された2007年アジア冬季競技大会の大会マスコット。アシカがモチーフ。
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ルル【Lulu】
ベルクの晩年のオペラで,《ウォツェック》とともに20世紀最大のオペラの傑作と評価されている。ベルクは1929年にウェーデキントの戯曲《地霊》と《パンドラの箱》をもとに台本を作ってオペラの作曲にとりかかり,まず34年に《ルル交響曲》という形でまとめて師シェーンベルクの60歳の誕生日に彼にささげた。しかしオペラは35年のベルクの死によって第3幕の途中で中断されたままになった。作曲家兼指揮者のツェルハFriedrich Cerha(1926‐ )が,第3幕のスケッチやノートをもとに補作完成し,この3幕完全版の《ルル》は,79年2月,カナダ出身のソプラノ歌手ストラータスTeresa Stratas(1938‐ )のルル,P.シェローの演出,ブーレーズの指揮によって世界初演され大きな話題を集めた。
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世界大百科事典内のルルの言及
【表現主義】より
…十二音技法に入ってからシェーンベルクの音楽は構成的な明晰さを増し,ウェーベルンは抽象的な作風となって表現主義の時代を終わる。ベルクのみが未完のオペラ《ルル》(1935)に至るまで生涯表現主義的であり続けた。この時期の代表作としてシェーンベルクの《期待》(1909),《ピエロ・リュネール》(1912),ウェーベルンの《弦楽四重奏のための六つのバガテル》(1913),ベルクのオペラ《ウォツェック》(1912‐24)などがある。…
【ブルックス】より
…アメリカの映画女優。〈ファム・ファタル(運命の女,妖婦)〉の代名詞にすらなっている娼婦ルルを演じた女優として不滅の名を残し,〈断髪(ボブ・ヘア)のバンプ〉と呼ばれる伝説的なスターである。カンザス州生れ。…
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